1.はじめに
毎年、夏の「土用の丑の日」が近くなるとコンビニやスーパーなどでウナギの予約販売が始まって、当日には店頭にもたくさんウナギが並んでTVニュースでも取り上げられますね。
日本では暑い時期を乗り切るために栄養価の非常に高いウナギを食べるという習慣があり、古くは万葉集にも詠まれているそうです。
石麻呂(いしまろ)に我れ物申(ものまを)す夏痩せによしといふものぞ鰻(むなぎ)捕(と)り喫(め)せ
大伴家持『万葉集』
発音としては「むなぎ」と読んでいたようですね。
そもそも「土用の丑の日」って昔から聞きなれた言葉ではありますが、なんなのか深く考えたことがないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな「土用の丑の日」について少し掘り下げてみました。
2.土用の丑の日とは
まず「土用」とは、1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間を示している言葉です。
次に「丑の日」の「丑」ですが、十二支の「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」の丑(うし)の事で、各土用の期間の中で丑の日にあたる日が「土用丑の日」となる訳です。
一般的には「夏土用の最初の丑の日」に鰻を食べる日として習慣化されています。
ちなみに、2019年の「土用の丑の日」は年間に5回あります。
1月28日(月)、4月22日(月)、5月4日(土)、7月27日(土)、10月31日(木)
この中で「夏土用の丑の日」は、7月27日(土)という事になります。
3.なぜウナギを食べるように?
諸説ありますが、江戸時代に蘭学者の「平賀源内」が鰻屋から相談を受けた事が始まりと言われています。
鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知られている。平賀源内は安永3年(1774年)[5]に出版された『里のをだまき評』で、「土用の丑の日に鰻を食べると滋養になる」と記述した。これをきっかけに、鰻の蒲焼きが広く売れるようになったという。[6]
平賀源内説の出典は不明で、前述の『明和誌』にあると説明するケースもあるが、『明和誌』には記されていない[7]。源内説は細かなバリエーション違いがあるが、要約すれば「商売がうまく行かない鰻屋(知り合いの鰻屋というパターンもある)が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の元に相談に赴いた。源内は、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着した」というもの。丑の日と書かれた貼り紙が効力を奏した理由は諸説あり定かではないが、一説によれば「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があったとされ、鰻以外には瓜、梅干、うどん、うさぎ、馬肉(うま)、牛肉(うし)などを食する習慣もあったようだが、今日においては殆ど見られない。
4.美味しいブランド鰻(うなぎ)
有名なブランド鰻の記事が2つあるのでご紹介させて頂きます。
5.コンビニ予約やってます
大手コンビニ3社は結構力入れているみたいですね。
■ファミリーマート 参考土用の丑の日
■ローソン 参考土用の丑の日
■セブンイレブン 参考土用丑の日
6.大手通販サイトも予約やってます
「土用の丑の日」の予約や「お中元」や「カタログギフト」まで幅広く販売されています。
7.まとめ
何気な~く使っていた「土用の丑の日」という言葉や習慣ですが、掘り下げると色々とネタが出て来て勉強になりました。
今年は夏の土用丑の日が7月27日(土)という事なので、歴史も一緒に味わいたいと思います。